健康生活よもやま話

健康生活に関するお話を、
薬剤師・管理栄養士が紹介します。

汗を出す機能は3才までに決まる!

 今年の夏は、特に暑いですね。思わず冷房を強めにしてませんか?
前回に引き続き、また”汗”の続きです。

●汗腺の種類

 汗腺とは汗を分泌する腺を言います。汗腺には、2種類あります。
○エクリン腺:全身に分布し皮膚の浅い部分にあり、体温を一定に保つために汗を分泌します。
○アポクリン腺:腋の下や陰部などの局所にあり、体臭腺とも呼ばれています。

エクリン腺とアポクリン腺から分泌される汗の違いは前回も書きましたが性質が異なります。

●汗腺の数は人種で異なる

 エクリン腺は、全身に200~500万個あると言われ、汗を出す「能動汗腺」と汗を出さない「不能汗腺」に分けられます。
汗の量は、「能動汗腺」の数に依存しており、平均能動汗腺数は気候と関係があり、ロシア人では180万個、日本人で約230万個、フィリピン人で280万個とされています。寒い国で育つと汗を出す能動汗腺の数が少ないことがわかります。

●汗腺の数は3才までに決まる

 さらに汗腺は、生後3年まででその機能が決まるようです。つまり3才までの外気の気温が高ければ高いほど汗腺の数は多くなるようです。それ以後は環境が変わっても汗腺の数は変化しないようです。

ただし、能動汗腺の数が多いことが必ずしも汗をかきやすいということにはならないようですが、汗腺が発達している方が当然体温調節機能が高いわけですので、特に赤ちゃんには冷房を当てるより、汗をかかせた方がよいことがおわかりかと思います。

●こどもに多いあせも

 赤ちゃんやこどもも大人と同じ数の汗腺があるようです。あせもは、汗や汚れによって汗腺が詰まり、汗が排出できなくなったり炎症を起こした状態です。こどもは体表面積が小さいため皮膚の表面積当たりの汗腺の数が多く、また新陳代謝も活発なため汗をかきやすいため、あせもになりやすいようです。

予防のためには、かいた汗をすぐに拭き取りことです。濡れたタオルで拭きとる方が効果的なようです。

●汗腺が少なくなると

 汗腺が少なくなると汗も出にくくなります。その結果、体外へ熱を出せないため真夏には熱中症になりやすくなります。またイライラしやすくなるようです。たまには運動をして汗をかくトレーニングをすることが汗腺機能を良くするのに効果的です。

夏場空調が効いた部屋で過ごす時間が多いと汗腺の機能が低下し、体温調節がうまくいかなくなることがあるようです。これが身体の中に熱がこもりやすくなったり、夏バテしやすい原因になるようです。
水分を十分に取りながら、汗をかくことが大事なようです。

冷房に当たっても、たまには汗を流してみましょう。

                   薬剤師:高橋 寛