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「加齢性難聴について」

【佐野薬局マルナカ店 管理薬剤師 赤坂 福子】

最近高齢者による車の運転事故のニュースを多く目にするようになりました。ちょっとした判断ミスや操作ミスが大きな事故を招きかねません。体の衰えは誰にしも起こり、様々な機能低下が進むとなかなか元に戻りません。

今回お話しします加齢性難聴も年齢以外は特別な原因がないものをいいます。65歳以上の約60%に難聴を認め、75歳以上の25%に日常生活に支障をきたす難聴があるといわれています。高齢者の4人に1人が認知症またはその予備群であり、難聴は認知症の危険因子の1つであるとされています。

 

○  加齢性難聴とは

聴力の加齢には個人差があり20歳をすぎると高音域から障害が始まるため、難聴の自覚はありません。耳は大きくわけて、外耳、中耳、内耳の3つに分かれており加齢性難聴は内耳が障害されることでおこります。内耳は脳が音を理解するために必要な変換器の役割をしていて障害によりきこえにくくなる、言葉が捉えにくくなります。

○  原因

循環器疾患、糖尿病、脂質異常、喫煙、飲酒及び騒音音響外傷、頭部打撲、耳毒性薬物、遺伝などの影響を受けると考えられています。

○  特徴

・高音域から障害される。

・左右耳の聴力は対称性である。

・音は聞こえるが言葉がわかりにくい。

・早口でいわれるとわかりにくい。

・騒がしい場所での会話がわかりにくい。

○  対策

加齢性難聴の方は聞き取りのみならず理解力も低下している場合もあるため、会話の際には聞き手の方を向き、声が反響しない静かな環境ではっきりした口調でゆっくり話すことが必要です。そうならないためにも難聴と診断されたら、早期の補聴器装用をおすすめします。それでも聞き取りが十分にできない難聴になると新たな治療法として人工聴覚器が普及し始めています。

○  予防

カロリー制限、抗酸化作用のある食事、サプリメントの摂取、禁煙、適度な有酸素運動など生活習慣に気をつけること。騒音の影響は蓄積されるため騒音環境下の生活や過大音量の音楽鑑賞は控えるようにしてください。

また治療により改善する可能性がある難聴もあるので補聴器をつける場合には必ず耳鼻科医師(補聴器相談医師)に相談するようにしてください。

 

参考文献 平成28年度薬剤師継続学習通信講座第6回難聴と耳鳴り 一般社団法人日本女性薬剤師会

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