健康生活よもやま話
健康生活に関するお話を、
薬剤師・管理栄養士が紹介します。

日焼け止めの選び方について
6月も下旬になり、梅雨に入った地域もあるようです。梅雨があければいよいよ夏本番ですね。海に山に遊びに行く機会も増えることでしょう。
今回は、紫外線からお肌を守る日焼け止めについて説明をさせていただきます。
1.太陽の光にはいろいろある
太陽の光は、紫外線、赤外線、可視光線の3つに分けられます。
その中で、紫外線はUVAとUVBとUVCの3つにさらに分けられます。
この3つの中でお肌に害を及ぼすのが、紫外線A(UVA)と紫外線B(UVB)です。
2.紫外線でお肌はどうなる?
UVAは肌を黒くします。また皮膚の奥深くまで侵入します。また大量に浴びるとDNAに傷がつき、
長時間浴びると皮膚の老化を早めます。しわやたるみの原因になります。
UVBは浴びると肌が赤くなります。つまり肌が炎症を起こしています。オゾン層の破壊で影響が強くなっていると言われています。色素沈着を起こすため、シミやソバカスの原因になります。
やはり繰り返し浴びていると肌の老化や皮膚がんを誘発するおそれがあります。
3.紫外線からお肌を守るためには?
このような紫外線から肌を守るために、日焼け止めが必要となってきます。
日焼け止めが紫外線を遮るしくみとしては、
(1)紫外線を反射させる
(2)紫外線を吸収する
があります。
(1)紫外線を反射させる物質としては、酸化チタン、酸化亜鉛などが用いられます。これらの物質が
紫外線を反射させ肌の内部に届くのを防いでくれるのです。
(2)紫外線を吸収する物質には、ケイ皮酸誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体
などがあります。紫外線を肌の表面で吸収します。
日焼け止め製品や日焼け止め化粧品には、このような物質が含まれている訳です。
4.SPFはUVB、PAはUVAの指標
日焼け止めのラベルには、SPFとかPAとかの表示がされていると思います。
この数値は何を意味しているかというと、
a)SPF(UVBを防ぐ指標)
Sun Protection Factorの略で、紫外線防御効果を意味します。サンバーン(肌が赤くなる日やけ)の原因のUVBを防ぐ指標となります。数字が大きいほどUVBを防ぐ効果が高いです。2~50の数値で示され、上限があり「50+」が最高値となります。
b)PA(UVAを防ぐ指標)
Protection Grade of UVAの略で、UVAを防ぐ効果の程度を示します。「PA+」,「PA++」,「PA+++」の三段階で表示され、+が多いほどUVAを防ぐ効果が強い指標となります。
5.日やけ止めの選び方と使い方
紫外線の強さに合わせて選ぶとよいでしょう。日常生活では、SPFは10~20、PAは+~++で十分なようです。
炎天下や海上では、SPFは30~50、PAは++~+++といった具合です。また、肌が紫外線に敏感な方は
もう少し強いものを選んでもよいかも知れません。
そして、
肌にムラなくのばして使用しましょう。
こまめに塗りましょう。
使用後は落としましょう。
肌にあったものを使いましょう
日焼け止めを上手に使って、楽しい夏をお過ごし下さい。
もっと詳しく知りたい方は、以下のサイトがおすすめです。
●上手に選ぼう 日焼け止め化粧品 (東京都福祉保健局)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/cosme/cosmetic/suntan.html
薬剤師:高橋 寛