健康生活よもやま話

健康生活に関するお話を、
薬剤師・管理栄養士が紹介します。

予防接種(ワクチン)について

首都圏の大学で麻しん(はしか)の集団感染が報道されましたが、他の地域でも麻しんがでているようです。そのせいか、麻しん(はしか)のワクチン接種を希望される方が増えているようです。

もともと私たちのからだは、対外から細菌やウィルスなどの異物が体内入り、組織を壊したり病気が起きたりしないように、いろんな方法で守られています。その一つが免疫と呼ばれる仕組みです。

体の中には、自分(自己)と違う外からの非自己を区別する能力があり、非自己を排除してくれています。この能力が落ちてくると病気になったりする訳です。

これを防ぐ方法としては、外部から刺激をして免疫力を高めることです。この刺激には、受動免疫と能動免疫という方法があります。能動免疫は抗原(異物)を外部から与えて免疫を刺激し抵抗力を高めます。予防接種(ワクチン)がその代表例です。

ただ、このワクチンの欠点は、体内で抗体(異物を捕らえる物質)を作るのに時間が必要なため、効果が発現するまでに1~数ヶ月かかることです。また、利点としては、この効果は長時間(数年~十数年)維持されることです。また、間隔をあけてワクチンを追加投与するとこの免疫能力をさらに高めることができます。

インフルエンザの予防接種が、流行の1~数ヶ月前に行うようになってたり、小児期に予防接種が定期的に組み込まれ、同じワクチンを2回も接種したりするのはこのためです。一番病気にかかりやすい時期から逆算して接種する時期が決められています。

ワクチンとは病気・病因の原因となる特定の抗原(異物:ウィルスや細菌)を人工的に与えて免疫力を高めるお薬なのです。

しかしながら、このワクチンも万能ではなく接種後にショックを起こしたり、免疫抑制剤投与時の接種で後遺症が発症するなど社会問題になった事例もあり、一部の予防接種が中止になったり任意接種に変わった例もあります。

そのために現在の若い世代においては、それ以前の世代が受けていた予防接種のいくつかを受けていない方もいるようです。

ワクチンの種類には、弱毒生ワクチンや不活化ワクチンなどがあります。
弱毒生ワクチンには、BCG、ポリオ、麻しん(はしか)、風しん、おたふく、水痘などがあります。
不活化ワクチンには、百日せき、ジフテリア、破傷風、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、肺炎球菌などがあります。

自分がどんな予防接種を受けたかは母子手帳などに記録が書かれていることが多いと思いますので、母子手帳をお持ちの方は一度確認をされるとよいでしょう。

麻しんのワクチンには、麻しんワクチン(単抗原)と麻しん風しん混合ワクチン(MR混合ワクチン)があります。過去の予防接種の記録によって接種するワクチンの種類が違います。

また、医療機関では在庫していない場合もありますので、医療機関に事前に問い合わせの上、受診されるとよいでしょう。

任意予防接種スケジュールが2007年4月1日から一部変更になっています。
以下のサイトを参考にされてください。

国立感染症研究所 感染症情報センター(日本の小児における予防接種スケジュール)

http://idsc.nih.go.jp/vaccine/dschedule.html

                   薬剤師:高橋 寛