健康生活よもやま話

健康生活に関するお話を、
薬剤師・管理栄養士が紹介します。

「暑い夏の水分と塩分」

【佐野薬局中央店 管理栄養士 菊地楓】

一年の中で一番汗をかく季節、夏がやってきました。
汗をかくのは暑いところにいるときや運動した後だけではありません。風呂に入っているときはもちろん、寝ているときや涼しい屋内で座っているときにもかいています。特に夏は寝ている間だけで200ml~600mlもの汗をかくと言われています。
汗の中には塩分が1%程度入っているので、汗をかいたら水分だけではなく、塩分の補給も大切だと言われていますが、水分と塩分はどれくらい摂ればよいのでしょうか。
また普段は塩分を控えている人でも、夏は塩分をたくさんとった方が良いのでしょうか。
今回は夏の水分と塩分の摂り方についてご紹介します。

・水分
環境省の熱中症予防のマニュアルでは、1日あたり1.2リットルを目安としたこまめな水分補給が推奨されています。1.2リットルは飲み物として摂取する量で、食事などに含まれる水分は含みません。
のどが渇く前、暑い場所に行く前から水分を補給しておくことが大切です。睡眠時、入浴時も発汗しているので起床時、入浴前後にも水分摂取が必要です。
また、酒はアルコールの働きにより尿の量が増えることで、摂取した以上の水分が失われてしまうため、汗で失われた水分をビールなどの酒で補うことはできません。

・塩分
屋外、屋内問わず、暑い中での作業や、運動などで特に発汗量が多い場合には、水分だけではなく、スポーツ飲料や経口補水液などで塩分を補給することが勧められます。また、食欲が無い場合も注意が必要です。
暑い時期でも、食事を摂れていて、発汗量が多くない場合には意識的に塩分摂取量を増やす必要はありません。発汗により塩分がいくらか失われますが、日本人の食塩摂取量は平均1日10.0g(秋田県は10.6g)で目標の男性8g、女性7gよりも多く、必要量を上回っているからです。特に高血圧の方は夏でも適切な減塩が必要です。
食事には塩分だけではなく、生きていくための様々な栄養素が含まれています。食欲が低下している時には、調理法などを工夫して少しでも食べられそうなものから食べるようにしていきましょう。

レシピ
豚しゃぶときゅうりのわさび和え
夏によく摂るスポーツドリンクやアイスなどには糖分がたくさん。糖質からエネルギーを作り出すビタミンB1を摂り、夏太りを防ぎましょう。ビタミンB1を含む豚肉の、暑い日でもさっぱり食べられるわさび和えです。わさびの辛味を生かして減塩にも。

材料(2人分)
エネルギー 136kcal 塩分1.1g
・豚肉薄切り 160g
・酒 大1(豚肉を茹でる用)
・きゅうり 1本
・塩 小1/3(塩もみ用)
・わさび 適量
・しょうゆ 小1

1 きゅうりは輪切りにし、塩で揉んで置いておく。
2 鍋にお湯を沸かし、沸騰したら酒大1を入れ、豚肉を茹でる。
3 豚肉に火が通ったらザルにあげ、氷水で冷やしたら水気を切る。
4 水に一度さらして水気を絞ったきゅうりと、3の豚肉をボウルに入れ、わさび、しょうゆと合えたら皿に盛りつけて完成。

参考:
日本高血圧学会HP:http://www.jpnsh.jp/general_ind.html
環境省「熱中症 環境保健マニュアル2018」:http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual.php