健康生活よもやま話

健康生活に関するお話を、
薬剤師・管理栄養士が紹介します。

「寝不足だと風邪を引きやすい」のは本当か?真の感染症予防は睡眠にあり!?

【銀河薬局北上店 管理薬剤師 押切勇樹】

睡眠って大事ですよね。仕事後の家事や育児もすんでほっと一息。わかってはいるものの、海外ドラマの続きが気になったり、スマホを使ったりしているとついつい夜更かしをしてしまう時はありませんか?最近は新型コロナの影響で免疫力を高めていたほうがいいという風潮もありますし、今一度、睡眠の重要性について考えてみましょう。

我々薬剤師は患者さんとの話の中で「風邪・インフルエンザ・コロナなどが流行っているから睡眠をとって体を休めましょう。」とさも当然のようにアドバイスしていますが、具体的な根拠はあるのでしょうか?もしあればどれくらいの時間取ればいいのでしょうか?

睡眠と風邪との関係について、興味深い研究がありましたのでご紹介いたします。
2015年にアメリカのカリフォルニア大学で行われた研究です。結果は医学誌「スリープ」に掲載されました。なんと研究対象者全員に鼻風邪の原因ウイルスであるライノウイルスを投与しています。「かぜの原因ウイルスを含む点鼻液を投与」ですって。ちょっと怖いですね。試験後に睡眠時間に応じてグループ分けして(5時間未満、5~6時間、6~7時間、7時間以上)、それぞれの風邪症状発生率を算出しています。
結果ですが、睡眠時間が7時間以上だった人に比べ、6時間未満だった人は、風邪にかかる確率が4.2倍高く、睡眠時間が5時間未満の人は、風邪にかかる確率は4.5倍に上昇していました。
やはり、寝不足はかなり感染症にかかりやすくなってしまうようです。睡眠をとって体を休めることは大切なんですね。7時間以上の睡眠がお勧めです。

このご時世、3密を避け、マスク・うがい・手洗いなどの感染予防はもちろん大事ですが、十分な睡眠こそが最大の防御だと私は提唱させていただきます!
これを書いている時間も、原稿の期限を失念していたためもう夜更け…。寝不足はよくないと説きながら夜更かしをしてしまいました。
私もさっそく布団へダイブしようと思います!

参考文献
1)Prather AA, Denise Janicki D, Hall MH, Cohen S. Behaviorally Assessed Sleep and Susceptibility to the Common Cold. Sleep.2015;38(9):1353-9
2)ビジアブで読み解く!薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50
3)保健指導リソースガイド 睡眠不足の人は風邪にかかりやすい6時間しか眠らない人では4倍に
http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2015/004545.php
画像:https://pixabay.com/ja/