健康生活よもやま話

健康生活に関するお話を、
薬剤師・管理栄養士が紹介します。

「大人のあせも(汗疹)予防」

【南町田薬局 薬局長 塚口淑子】

暑い夏がやってきました。体を動かさずじっとしていても汗がふき出してきます。汗をかいたあとに皮膚のかゆみやプツプツが気になることがありませんか。それは“あせも”かもしれません。最近は猛暑・酷暑になることもあり汗をかく機会が増えて、子供だけではなく大人にもよく起こっています。今回は大人の“あせも”についてです。

◎あせもってなあに?
“あせも”は正式には汗疹(かんしん)といいます。汗はエクリン汗腺という管から体の外に出てきますが、たくさん汗をかいてそのままの放っておくと、汗に含まれる塩分や付着したほこりなどで汗の通り道が詰まってしまいます。行き場をなくした汗は皮膚の中の真皮に漏れて溜まってしまい炎症を起こします。この発疹が“あせも”です。かゆみを我慢できず掻きむしって細菌が入ってしまうと“とびひ”にまでなることがあります。

◎あせもになりやすい場所は?
首元や胸元、女性の胸の下、背中は、汗が溜まりやすく、衣服などが触れて蒸れやすくなります。足の付け根、脇の下などの皮膚が重なってこすれる場所もエクリン汗腺が塞がりやすくなります。

◎あせもの予防方法!
①皮膚を清潔に保つ
汗をかきっぱなしにせず、皮膚を清潔に保つことが大切です。汗をかいたら、こまめに拭き取るようにしましょう。清潔な濡れタオルで優しく拭き取るようにするのがおすすめです。
大量に汗をかいたときには早めにシャワーで汗を洗い流すようにしましょう。また、通気性や速乾性の良い服を選んだり、着替えを用意することも大切です。髪を結ぶことや、素肌につけるアクセサリー類は控えるといったことも予防になります。外出先ではタオルやハンカチ、汗拭き用のシートでこまめに汗を拭き取りましょう。
②皮膚を優しく洗う
汗を流すためにシャワーを使用する際には優しく洗いましょう。ゴシゴシ洗ったり、洗浄力の強い洗剤で洗ったりすると、皮膚が乾燥してバリア機能を弱め、炎症を引き起こしやすくなります。皮膚が乾燥しやすい人は、入浴やシャワーの後のスキンケアが大切になります。保湿剤はべたつかない乳液タイプがおすすめです。ベビーパウダーは汗を吸い出す効果も期待できますが、一度にたくさん使うと汗で固まってしまい汗の通り道を塞いでしまうため、注意が必要です。
③室内の温度管理
クーラーなどで室内の温度管理をして、汗のかく量を抑えましょう。熱中症の予防にもなります。高齢者のなかにはクーラーやエアコンが苦手で汗をかいたままにして“あせも”ができる場合もあります。

◎あせもができてしまったら
①皮膚を清潔に保つ
軽症の場合はこまめな入浴やシャワーなどで汗を洗い流し、皮膚を清潔に保つと自然に良くなってきます。洗う時と拭き取る時はこすらないようにすることが大切です。
②かゆくても掻きむしらない
かゆいときは、冷たいタオルや保冷剤などを利用して冷やすとかゆさがやわらぎます。大人は痕が残りやすいため注意が必要です。
③アルコールや辛い食べ物を控える
刺激のある飲食物により体温が上がって血管が広がると、かゆみが増します。
④熱い湯船につからない
体温が上がって血管が拡がり、かゆみが増します。ぬるめの浴槽、またはシャワーにしましょう。
※数日で良くならない場合や掻きむしってしまったりするほどかゆみがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

“あせも”は予防と早めの治療で熱い夏を元気に楽しく過ごしましょう!!

参考:
健康管理能力検定(日本成人病予防協会):https://kentei.healthcare/info/column
NHK健康チャンネル:https://www.nhk.or.jp/kenko/
中野区医師会HP:https://www.nakano-med.or.jp/topics/
画像:いらすとや:https://www.irasutoya.com/