2015.08.17 健康生活よもやま話

日焼けと薬

[執筆者]

佐野薬局桜店 管理薬剤師 長岡 智子

夏の行楽シーズン到来とともに日差しの強い日が続いています。今回は紫外線対策や、日光に注意が必要なお薬についてご紹介します。

 ○紫外線の強さ

紫外線は時刻や天候・季節により変化します。一日のうちでは正午ごろ、季節では6月から8月に最も紫外線が強くなります。

○紫外線の浴びすぎを防ぐには?

皮膚の過度な日焼けや老化をひきおこさないよう、紫外線の浴びすぎを予防するポイントをおさえましょう。

・紫外線の強い時間帯を避ける

・日陰を利用する

・日傘を使う、帽子をかぶる

・長袖などの衣服で覆う

・サングラスをかける(UVカットのもので目への紫外線を90%程度カット)

・日焼け止めを正しく上手に活用(SPF/PA表示で選ぶ。説明書きにある使用量をしっかり塗る。2~3時間ごとに塗り直す)

 ○赤ちゃんと日焼け

ヒトは食事と紫外線からビタミンDを体内で作っています。ビタミンDは腸からカルシウムの吸収を増やす働きがあり、不足するとカルシウム不足になります。妊婦さんや授乳中のお母さんは、適度な日光浴で乳幼児のビタミンD欠乏症を防ぐことも大切です。

また、赤ちゃんはまだ皮膚が薄いため強い日光を長時間浴びることは禁物です。紫外線が強い時間帯の外出を避け、帽子や薄い長袖を着せてあげましょう。ベビー用の日焼け止めを使うのもよいでしょう。

 ○日光に注意が必要なお薬?

お薬の中には「光線過敏症」という副作用を起こす場合があります。これはお薬を使った後に日光にさらされてかゆみを伴うじんましんが生じるものです。原因となるお薬として 一部の湿布や抗生物質、降圧剤、抗ヒスタミン剤、筋弛緩剤、抗がん剤などで報告されています。該当するお薬での治療中は、日光にさらさないよう衣服で肌を覆ったり、日焼け止めを利用することが必要です。

日焼け止めを上手に活用して、この夏も スポーツやお出かけを楽しみましょう。

参考資料

国土交通省 気象庁HP

http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-60uvindex_prevention.html

東京都健康安全研究センターHP

http://www.tokyo-eiken.go.jp/