だんだんと春が近づいてきました。春は花粉が舞う季節。春の訪れにうきうきする一方で、花粉症シーズンの到来に気分が沈んでしまっている方も多いのではないでしょうか。花粉症の方は年々増え続け、現在日本人のおよそ4人に1人が花粉症だと言われています。目のかゆみ、鼻づまりだけではなく、集中力が低下したり気分が沈んだりと生活に大きく影響してしまいます。体質だから…と諦めてしまっている方もいるかと思いますが、花粉症には予防とケアが大切です。そこで今回は食事を中心に、花粉症対策についてご紹介します。
◇腸内環境を整えて、免疫機能を高めましょう
花粉症はアレルギー疾患であり、免疫機能の過剰反応のひとつです。免疫機能がうまく働かないと花粉症を発症しやすくなってしまうので、まずは腸内環境を整えて抵抗力をつけましょう。免疫細胞の約6割は腸内にいると言われているので、乳酸菌を含む食品や発酵食品を積極的に摂りましょう。また、食物繊維は腸の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす働きがあります。さらに有害物質も減少させてくれるので腸のお掃除役にぴったりです。食物繊維を多く含む野菜類や海藻類などを意識して摂るようにしましょう。その他にも、免疫力を正常に保つ働きがあるのがビタミンB6。不足するとアレルギー症状が出やすくなってしまうので注意しましょう。
◇症状を緩和させてくれるおすすめ食材
花粉症の症状を緩和してくれる注目の成分として乳酸菌があります。上記でも説明したおなかの調子を整える働きのほかに、乳酸菌には「ウイルスや細菌を攻撃するもの」と、「アレルギー症状が起こりにくい環境を作るもの」があります。ヨーグルトやチーズ、納豆などの発酵食品がおすすめです。また、れんこんもおすすめの食材のひとつです。れんこんに含まれるポリフェノールが粘膜を保護してくれます。他にもポリフェノールを豊富に含むブルーベリーや、緑茶、甜茶もおすすめです。それから、症状を抑えるには果物や緑黄色野菜に多く含まれるビタミンCを不足させないことが大切です。症状を悪化させない為にもこれらの食品を積極的にとりいれていきましょう。
◇食生活を見直してみましょう
花粉症の人が年々増えていく原因のひとつには食生活が欧米化していることがあげられます。高たんぱく・高脂質の食事はアレルギー物質への反応を敏感にし、アレルギーを引き起こしやすくなってしまいます。おかずが肉類中心だと脂質もカロリーも高くなりがちなので、メインとなるおかずは魚中心の食事にしましょう。特に青魚にはDHA*やEPA**といったアレルギー改善が期待できる脂質が含まれています。肉より魚を積極的にとりいれて和食中心の食生活を心掛けましょう。
*ドコサヘキサエン酸、**エイコサペンタエン酸:体内で合成されない必須脂肪酸。
不飽和脂肪酸の一種。魚(とくにイワシやサバなどの青魚)の油に多く含む。
◇摂りたい油と控えたい油
一般的なサラダ油に含まれるn-6系のリノール酸は、過剰に摂取するとアレルギー症状を悪化させてしまいます。反対に、エゴマ油やシソ油に含まれるn-3系のα-リノレン酸はアレルギー症状を軽減する効果が期待できます。お料理に合わせて上手に使い分けましょう。
今まで花粉症になったことがないから大丈夫と思っている方も、油断は大敵です。アレルギーを持っていない方でも、急に症状が出るのが花粉症。しっかり予防をして、花粉シーズンを乗りきりましょう。最後に、簡単な花粉症予防レシピをご紹介します。
◎まぐろ納豆丼
材料(1人分)
・まぐろ …50g
・納豆(お好みで挽きわりでも) …1パック
・青しそ …1~2枚
・ごはん …1杯
・しょうゆ …小さじ1
・焼きのり …適量
作り方
① まぐろは食べやすい大きさに、青しそはせん切りにします。
② まぐろ、納豆、しょうゆを軽く混ぜ合わせ、ご飯の上にのせます。
③ 青しそと焼きのりを散らして完成。
参考:
厚生労働省 花粉症特集 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kafun/
花粉症対策大事典 http://kafunbyebye.com/
画像:http://www.irasutoya.com/