初めてのお薬をもらう時は不安になることがありませんか?
薬局で薬剤師からいろいろ聞いたり、お薬の説明書には副作用のことが書いてあるのでさらに不安が募ることもあるでしょう。しかし、副作用はすべての方に出る訳ではありませんし、副作用が出ても適切に処置をすれば心配することはありません。むしろ処方されたお薬をきちんと服用しないと、病気に対して望まれる効果もでないことになります。
では副作用とは何でしょう。薬には病気の治療に役立つ効果と、その病気の治療に役立たない効果(むしろ有害である場合もある)を併せ持っているものが多いのです。必要な薬にはリスクもあるのです。
◆サイドエフェクトとアドバースリアクション
ところで副作用にも2つの種類があることをご存知でしょうか。一つはサイドエフェクト(side effect)と呼ばれ、そのお薬がもっている、病気の治療に役立たない作用。もう一つはアドバースリアクション(adverse reaction)と呼ばれ、体にとって好ましくない有害な反応です
サイドエフェクトのよく知られている例として、風邪などに用いる抗ヒスタミン薬による眠気、痛み止めによる胃腸障害などがあります。一方アドバースリアクションの例としてはアレルギー反応などがあります。もし薬を飲み始めて「なにか普段と違うな」と感じたり、「蕁麻疹が出始めた場合」は、すぐに薬を処方した医師か、その薬をもらった薬局に連絡し、薬を続けるかどうかを判断してもらうようにしてください。
つまりサイドイフェクトは「副作用の症状が出ることがあるから注意してください」、アドバースリアクションは「異常を感じたら薬を中止してください」ということなのです。
また、アドバースリアクションの中には自分で防ぐことが出来るものも含まれています。それが薬の重複や残薬の問題です。家の中に、いつもらったか、何の薬か忘れてしまった薬が残っていませんか?そのような薬を体調が悪いからと言って飲んではいけません。それで具合が悪くなった場合もアドバースリアクションなのです
このような事故を防ぐために、薬局では薬剤師が薬の重複の確認はもちろん、飲み合わせの悪い薬も見つけます。また、患者様のお持ちになった残薬を仕分けたり、場合によってはご自宅に伺って整理することもあります。このような取り組みは、今年4月から始まった、かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師の仕事の1つなのです。
お薬を安全に使うとともにお薬による事故を防ぐため、皆様も薬局をもっと活用してみませんか。
参考
南山堂 医学大辞典
厚生労働省ホームページ:http://www.mhlw.go.jp/