4月に入り、新生活がスタートしました。期待する反面、不安を抱えストレスを感じている方も少なくないでしょう。ストレスとは心が感じるプレッシャーのこと。何かをうまくやっていこうとする気持ちがあるからこそ、私たちはストレスを感じます。
ここでは、様々な病気の予防のため、また充実した生活のため、ストレスとうまくつきあう方法をお話していきたいと思います。
◆ストレスの感じやすい状況
①試験や人前での発表がある(自分に対してのストレス)
②家族や友人、会社での人間関係がうまくいかない(対人関係のストレス)
③引っ越しや転勤などで生活が変化した(環境のストレス)
④家族・友人など親しい人やペットが病気になったり亡くなったりした(心身的ストレス)
こうしたストレスの受け方は人それぞれ。強く感じる人もいれば、そうでない人もいます。大切なポイントは一つのストレスは小さくても、いくつものストレスが重なったとき、注意が必要です。
◆ストレスのサイン
何かに向かって頑張っているときほど、ストレスに気づきにくいもの。そこでストレスサインを知っておくことが大切になります。早めのストレスに気づいて、適切にケアすることがこころとからだの健康には大切です。
①こころのサイン
・不安や緊張が高まって、イライラしたり怒りっぽくなる。
・ちょっとしたことで驚いたり、急に泣き出したりする。
・気分が落ち込んでやる気がなくなる。
・人付き合いが面倒になって避けるようになる。
②体のサイン
・肩こりや頭痛、腹痛、腰痛など痛みがでてくる。
・寝つきが悪くなったり、夜中や明けがたに目が覚める。
・食欲がなくなり、あまり食べられなくなったり、逆に食べ過ぎてしまう。
・下痢便秘を繰り返す。めまいや耳鳴りがするなど。
いつもと違う体調不良が継続するようであればケアが必要になります。
◆こころとからだのセルフケア
自分のできる範囲で自分の面倒をみること。これがセルフケアの基本です。体はもちろん、こころが疲れたときも、とっても有効な手段。早めに行うことで効果も上がります。例えば、
①体を動かす。(気分転換、睡眠リズムを整える作用も期待できる)
②今の気持ちを書いてみる。(書き出すことで気持ちの整理ができる)
③腹式呼吸を繰り返す。(体をリラックスさせる)
④なりたい自分に目を向ける。(希望や目標を確認することで自信を取り戻せる)
⑤音楽を聴いたり、歌を歌う。(音楽は癒しの効果があります)
⑥失敗したら笑ってみる。(心を軽やかにし、辛い事を乗り越えられる力をつけてくれる)
など自分にあったセルフケアを見つけてトライしてみましょう。
それでもつらいときは誰かに相談してみましょう。
ストレスを受けたこころは風船にたとえると、パンクしそうに膨らんでどこかに空気の出口がほしい状態かもしれません。または、しぼんでしまってもっとエネルギーがほしい状態かもしれません。こんなとき、誰かに話を聞いてもらってはりつめたこころをゆるめましょう。しぼんだこころをゆったり包んでもらいましょう。友達や家族だけでなく、公的な相談窓口やサポート相談窓口もあります。薬局もそのひとつですので、日頃から気になっているからだのこと、こころのことなどお気軽に薬剤師にお話しください。
参考資料
岩手県薬剤師会ホームページ:http://www.iwayaku.or.jp/