2017.08.17 健康生活よもやま話

熱中症について

[執筆者]

佐野薬局勝平店 管理薬剤師 福田 幸子

まだまだ暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

今回は8月も引き続き発症することが多い熱中症について取り上げました。

熱中症とは、気温・湿度が高いときや強い日差しの中で、体の熱を上手に発散できずに体温の調節がうまくいかなくなることによって起こる様々な体の不調のことをいいます。熱に中る(あたる)症状のことです。

消防庁の報告では毎年気温が上がり始める6月から9月まで熱中症による救急搬送が多くなる時期となっていますので、まだ油断できません。発生場所は家の敷地内が最も多く、仕事や学校内、スポーツ中ばかりではありません。公共の場所でも屋外屋内かかわらずに起こっています。そのうちの約半数が満65歳以上の高齢者です。

――熱中症にかかるとどうなるか――

めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、筋肉のこむら返り、気分が悪くなる、頭痛、吐き気・嘔吐、倦怠感、虚脱感、いつもと様子が違うといった症状が現れることがあります。さらに重症になると、返事がおかしくなる、意識消失、体が熱い、といった症状もみられるようになります。

――もし熱中症が疑われる人を見かけたら、どのようにしたらよいか――

①エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など、涼しいところに移動する。

②衣服を緩め、体(首の回り、脇の下、足の付け根等)を冷やす。

③水分・塩分・経口補水液などを補給する。

※※自力で水が飲めない、意識がない場合は、すぐに救急車を呼びましょう※※

――熱中症にかからないためには――

①暑さを避ける。

室内では 扇風機やエアコンで温度調節をする。

・遮光カーテン、すだれ、打ち水をする。

・室温をこまめに確認する。

外出時には 日傘や帽子を着用する。

・日陰を利用し、こまめに休憩をする。

・天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える。

②体に熱がたまらないようにするために

・通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する。

・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで体を冷やす。

③こまめに水分を補給する。

・屋外でも室内でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分・塩分・経口補水液などを補給する。

お盆休み明けや夏休み明けなど、普段の生活に体が戻っていない時に、気温が急に上がる場合は特に注意が必要となります。徐々に体を慣らしていきましょう。そして、しっかり予防対策をして、残暑を乗り切りましょう。

参考資料

厚生労働省 熱中症関連情報:

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/

総務省消防庁 熱中症情報:http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_2.html

画像:http://www.irasutoya.com/