寒い冬を温かく健康的に過ごすには、食事も大切な要素の一つです。冬に旬の野菜には、おいしさが詰まっており、からだに良い栄養素も豊富に含まれています。これからの季節ますます美味しくなる冬野菜、スープや鍋料理などにはかかせません。今回は、代表的な冬野菜の栄養と効果をご紹介します。
○大根
皮や葉の部分にはビタミンCが多く、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。また、抗酸化作用もあるため、動脈硬化や心疾患の予防も期待できます。根には、消化酵素のアミラーゼを豊富に含み、胸やけや胃もたれ、二日酔いなどに効果を発揮します。
○かぶ
ビタミンCや食物繊維を豊富に含みます。カリウムも豊富に含まれ、むくみの予防や改善、高血圧予防に効果が期待できます。かぶの辛み成分には、胃液の分泌を促し胃の健康を保つ働きがあります。
○ごぼう
食物繊維を多く含んでおり、腸内環境を整えたり、便秘解消に効果的です。不溶性食物繊維のリグニンには、高血圧や動脈硬化を予防する効果があります。
○白菜
ビタミンC・βカロテン・カルシウムが豊富に含まれ、免疫力の強化やストレス解消に効果的です。体を温める作用もあります。
○ほうれん草
ビタミンCやβ-カロテンの他、ビタミンEを豊富に含み、冷え症の改善や美肌予防に効果が期待できます。鉄の吸収を高めるビタミンCや、造血作用のある葉酸も豊富に含んでいるため、貧血の予防に有効です。
特に冬野菜は栄養価が高く、風邪の予防や様々な生活習慣病予防に効果的です。根菜は体を温める働きもあるので、普段の食事にとり入れ、健康的に冬を乗り切りましょう。
〈冬野菜を使ったレシピ〉
肉だんごと白菜のスープ
〈材料〉(2人分)
白菜 150g
鶏ひき肉 100g
A
塩・こしょう 少量
水 大さじ1
小麦粉 小さじ1
ねぎ 5cm
生姜 1/4かけ
B
水 400cc
中華スープの素 大さじ1
しょうゆ 小さじ1
生姜(チューブ) 小さじ1
小ねぎ 適宜
〈作り方〉
① 白菜はざく切りにする。ねぎと生姜はみじん切りにする。小ねぎは小口切りにする。
② ボウルに鶏ひき肉とAの材料を全部入れ、手でよく練り混ぜる。
③ 鍋にBを入れ、煮立てる。②を一口大に丸めて入れ、弱火で5分ほど煮る。
白菜を加えて、ふたをして5~6分煮る。
④ 器に盛り、小ねぎを加える。
参考資料
『あたらしい栄養学』 吉田企世子・松田早苗、高橋書店