寒い冬が近づいてきました。この時期は空気の乾燥によって皮膚の保湿効果が低下し、皮膚も乾燥が起こりやすくなります。お肌の潤いをできるだけ保っていきたいですね。そのための保湿と生活習慣について注意するポイントをあげてみました。
保湿はスキンケアの基本です。洗顔後や入浴後はすぐに化粧水や乳液、保湿クリームを使いましょう。洗顔や入浴は熱すぎるお湯は避け、長時間の入浴は控えましょう。ゴシゴシこすらず、泡で包み込むようにしてぬるま湯で優しく洗いましょう。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれた製品が効果的です。衣類は皮膚に優しいコットンやシルクなど刺激が少ない素材がお薦めです。
乳幼児や子どもの肌は大人に比べて薄く、水分を保持する力が弱いため、乾燥しやすい傾向があります。保湿剤は低刺激のものを選び、入浴後すぐに塗布しましょう。石けんやシャンプーは無添加・無香料のものを使い、洗いすぎに注意しましょう。室内の湿度を保つため、加湿器の使用も良いですね。(加湿器の清掃にも注意)
高齢になると皮脂腺・汗腺の機能が低下し、乾燥が進みやすくなります。かゆみや湿疹を伴うことも多くなります。そのため毎日の保湿ケアが大切です。特に入浴後はすぐに保湿剤を塗りましょう。衣類や寝具は肌触りの良い素材を選び、刺激を避けましょう。バランスの良い食事とこまめな水分補給も心掛けましょう。
※食生活と水分補給
皮膚の乾燥を防ぎ、健康的な肌を保つためには、外側からの保湿だけでなく、内側からの栄養補給も大切です。肌に良いと言われる食べ物で乾燥肌対策をしましょう。
・発酵食品:ヨーグルト、納豆、チーズなどの発酵食品は乳酸菌が豊富。腸内環境を整えることで肌も潤います。
・ビタミンE:抗酸化・保湿効果で乾燥や刺激から皮膚を守る働きがあります。例として、アボカドは「森のバター」と呼ばれますが、特にビタミンEやオレイン酸などの良質な脂質が豊富で、皮膚の保湿を内側からサポートします。
・ビタミンB群:卵、肉、魚、乳製品に多く含まれるビタミンB2,ビタミンB6は肌の代謝を正常に保つために重要です。
・ビタミンC:コラーゲンを生成するのに不可欠です。食材の例として、パプリカがあります。肌のコラーゲン生成を助けることで、潤いと弾力を保つ働きがあります。抗酸化作用のあるβカロテンやルテインなども豊富で、紫外線や乾燥によるダメージから肌を守ります。
・水分をこまめに摂る:冷たい飲み物より常温や温かい飲み物(生姜湯、豆乳など)がおすすめです。
乾燥肌は放っておくと、かゆみや肌荒れ、シワの原因にもなります。日々の小さなケアの積み重ねが、健やかな肌を保つ秘訣です。年齢や体質に合わせて適切な方法を選ぶことも大切です。日々のスキンケアや生活習慣の見直しをして、健やかな肌を保ちましょう。症状が改善しない場合や悪化する場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。
参考資料
資生堂HP:皮ふ科医に聞くミニ知識:https://www.shiseido.co.jp/dprogram/column/
株式会社マルホHP:もっと知ろう!乾燥肌:https://www.maruho.co.jp/kanja/dryskin/
沢井製薬HP:サワイ健康推進課:https://kenko.sawai.co.jp/
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