高血圧は日本で最も有病率の高い疾患の一つであり、厚生労働省の調査では高血圧性疾患で治療を受けている総患者数は、約1600万人と言われています。高血圧をそのままにしておくと血管に負担がかかり脳血管障害や心疾患、腎臓病の原因となる可能性があります。
ところで、血圧はどのくらいが良いのでしょうか。2025年に改訂された「高血圧管理・治療ガイドライン」によると、年齢や持病などの患者背景によらず、「診察室では130/80mmHg未満、自宅では125/75mmHg未満」を目指すという考え方が基本になりました。ただし個人差を考慮して有害事象が生じないようにします。
血圧は体を動かした時、緊張している時、食事や入浴の後など、日常の些細なことで変化します。本当は血圧が良くコントロールできているのに、測るタイミングなどの影響で良い結果が出ていなければ不安になってしまいますよね。だからこそ、条件をできるだけ同じにして測ることが大切です。日本高血圧学会がすすめる測り方で正しく測定して、健康管理に役立てましょう。
①測定する位置
上腕部(上腕カフ血圧計による)。
手首で測るより、心臓の高さに近い上腕部での測定値が安定しています。
②測定時の条件
朝:起床後1時間以内、排尿後、朝の食事や服薬前、座った姿勢で1~2分間安静にした後
晩:就床前(飲酒や入浴の後)、座った姿勢で1~2分間安静にした後
歩いたり、飲食したりすると血圧は上昇します。血圧測定時には椅子などに腰掛け、体の力を抜いて1~2分間安静にしてから測定します。
医師の指示によっては、夕食前などの測定もあります。また、自分で血圧が上がったかなと感じたとき、測定値と原因(推定)を記録しておくのも健康管理に役立ちます。
③測定回数
朝晩各1回以上。
医師の指示によっては複数回測定し、平均値を記録することもあります。
血圧測定はできるだけ長期間にわたり継続して行い、毎日の測定値は血圧手帳などにデータとしてすべて記録しておきましょう。正しく測ると、食事や運動の効果、薬の効き方など体の変化がわかりやすくなります。これは、自分の体を大切にする第一歩です。
ぜひ今日から、正しい血圧測定を健康習慣の一つに加えてください。
参考資料
・厚生労働省 患者調査の概況 令和5年
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/index.html
・高血圧管理・治療ガイドライン2025 日本高血圧学会(2025年発行)
・オムロンヘルスケア株式会社HP:血圧の正しい測り方を知ろう
https://www.healthcare.omron.co.jp/cardiovascular-health/hypertension/column/how-to-monitor-blood-pressure.html