2015.01.17 健康生活よもやま話

塩の摂りすぎを防ぐ

[執筆者]

追分佐野薬局 管理栄養士 菅原 史歩

11月の健康生活よもやま話では塩の体における働きと、塩の摂りすぎと高血圧の関係についてのお話でした。今回は、塩の摂りすぎを防ぐための工夫や気を付けたいことについてご紹介します。

薄味に慣れる

減塩は、今日、明日頑張れば大丈夫ということではなく、長く続けることが大切です。最初から無理をせず、徐々に減塩をして少しずつ薄味に慣れていきましょう。

昆布やかつお節のだしを利用したり、新鮮な食材や旬の食材を利用して素材の味を生かしたりと、工夫しだいで薄味でも風味豊かでおいしい食事にすることができます。

漬物・練り製品・加工食品に注意

8月の健康生活よもやま話で、秋田県の郷土料理に塩の防腐作用を利用した食品が多いことをご紹介しましたが、その中のひとつである漬物は多くの塩分を含んでいます。食べる回数と量を減らすように心がけ、なるべく浅漬けか、塩出ししたものを選ぶようにしましょう。

また、かまぼこ、はんぺん、薩摩揚げなど魚の練り製品や、ハムやベーコンといった肉の加工食品も塩分の多い食品です。食べる量に気をつけましょう。

汁物の量に気をつけて

汁物は、汁の量が少ないほど、塩分の摂取が少なくてすみます。1日1杯を目安にしましょう。野菜などの具の多いものにすると、少ない汁でもおいしく飲むことができます。

また、麺類の汁は塩分を多く含みます。汁の3分の2を残すだけで2~3g減塩できるので、汁は全部飲まず残すようにしましょう。

味付けを工夫

それまで主に塩分に頼っていた味付けを他の調味方法で補う方法もあります。

例えば、レモン、すだち、かぼすなどの柑橘類や、酢などを和え物や焼き物にかけて酸味をつけたり、とうがらし、コショウ、カレー粉などの香辛料を加えて辛みをつけることで薄味のメニューに変化もつきます。

その他にも、ゆず、しそ、みょうが、ハーブなどの香りのある野菜や、海苔、かつお節などを加えて香りをつけるのもいいですね。

また、炒った胡麻、くるみなどで和えて香ばしさを利用したり、胡麻油やオリーブオイルを食べる前に少しかけて油の味を利用したりと、塩を使わなくても様々な味付けができます。

ここに紹介した以外にも、減塩のポイントは沢山あります。佐野薬局だより13号でも実際の献立をもとに減塩のポイントをご紹介しています。そちらもぜひご覧ください。

毎日の食事を工夫して、少しずつ減塩の習慣を身に付けておいしく上手に塩と付き合っていきましょう。