2015.03.16 健康生活よもやま話

便秘について

[執筆者]

佐野薬局大瀬店 管理栄養士 後藤 正子

今回は多くの方が1度は経験したことのある便秘についてお話したいと思います。

通常3日以上排便がないものを便秘と言いますが、毎日排便があったとしても残便感・腹部膨満感など、排便に苦痛を感じる場合には便秘と言えます。

原因にはいろいろありますが、生活習慣や食生活の乱れによるものが多いようです。

こんな生活をしてはいないでしょうか?

朝食を食べない

朝食を食べると大腸が活動し、蠕動(ぜんどう)運動が起こります。その刺激によって便意が起きます。朝食を抜くと便意が起こりにくいので排便のリズムが乱れる原因となります。

蠕動運動:腸が伸縮を繰り返して便を肛門へと運ぶ動き

 朝トイレに行く時間がない・便意を我慢することが多い

便意が起きたときに我慢する生活が続くと、次第に便意を感じにくくなってしまいます。

食物繊維が不足している・ダイエットをしている

食べる量が少なかったり食事のバランスが悪いと便の量が少なくなり、活発な蠕動運動が起こりにくくなります。

運動不足

運動不足だと血液の循環が悪くなるので腸の働きが低下します。また排便に必要な腹筋が衰えると、便を押し出す力が弱くなります。

睡眠不足・眠りが浅い

腸の蠕動運動は夜間の睡眠中に活発になります。十分な眠りが得られないと腸の正常な働きが妨げられ、便が大腸に停滞する大きな原因になります。

ストレスがある

ストレスを受けている状態が継続すると自律神経が乱れ大腸の蠕動運動が鈍ったり、逆に過大になってしまいます。

便秘で悩んでいる方は一度じっくりと自分の生活を振り返り、どこに問題があるか見つけだしてみて下さい。

ここで、時間のない朝食の簡単便秘解消レシピを2つご紹介したいと思います。

◎具だくさん野菜スープ(2人分)

〈食物繊維で腸の働きを活発にし、蠕動運動を促します!!〉

材料

ベーコン            :2~3枚(1~2cmに切る)

ごぼう            :10cm位(ささがき)

にんじん            :5cm位(薄切り)

セロリ               :10cm位(薄切り)

じゃがいも           :中1個(薄切り)

しめじ                 :1/4株(房を分ける)

トマト缶              :1/3缶

オリーブオイル   :大さじ1

固形コンソメ      :1個

塩・こしょう         :少々

水                     :2カップ

作り方

 1、野菜をオリーブオイルで火の通りにくいものから炒め、しんなりしてきたら

      水を入れる。

 2、煮立ってきたら、トマト缶と固形コンソメを入れて具に火が通るまで弱火で煮る。

 3、最後に塩コショウで味を整える

◎バナナきなこヨーグルト(1人分)

〈腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます!!〉

材料

無糖ヨーグルト   :1/2カップ

バナナ               :1/2本(1cm位に切る)

きなこ               :小さじ1

作り方

 バナナにヨーグルトをかけて、上にきなこをふりかける。

 ※フレークやシリアルを加えると、1品で手軽な朝食になります。

次回の管理栄養士の健康生活よもやま話では、便秘の食事のポイント等をご紹介したいと思います。また、今期の第14号「さのハチだより」にも便秘について載せています。ぜひご覧ください。

参考文献:今日の健康