2021.11.08 健康生活よもやま話

アウェアネス運動とは

[執筆者]

すず薬局醍醐店 管理薬剤師 藤田弘美

みなさんはアウェアネス運動をご存じでしょうか。
アウェアネス(Awareness)とは、「意識」「気づき」という意味です。世界で統一した色のリボンを身につけ、社会問題や疾病への関心や支援をさりげなく意思表示するのがアウェアネス・リボンです。もとは欧米で始まり世界に広がりを見せていて、日本ではピンクリボン運動などをきっかけに広まってきました。リボンをかたどったマグネットシールを貼っている車も見かけますね。

さまざまな社会問題や社会運動において、支援や賛同のシンボルとして使われていて、色とりどりのアウェアネス・リボンがあり、一つの色が複数の意味を持つものもあります。また、多くの人々に周知する方法として、パレードやテーマカラーのライトアップなどのイベントも世界各地で行われています。 私たち、すず薬局のある京都府では、京都駅前にある京都タワーが、イベントに合わせて各色にライトアップされます。

次に代表的なものをいくつか紹介します。

●レッドリボン(HIV/エイズに対する理解と支援の象徴)
HIV/エイズの理解・支援の象徴として世界的に知られていますが、病気や事故により人生半ばで旅立った人たちへの「追悼の気持ちを象徴するもの」としてヨーロッパでは古くから使われてきました。現在の意味で使われるようになったのは、1990年代にアメリカで始まった、レッドリボン運動が最初といわれています。現在では世界中に広がり、UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークとしても使われています。

●ピンクリボン(乳がんに対する世界規模の啓発キャンペーンのシンボル)
アメリカでピンクリボン運動が広がり出したのは1990年初めころのことです。その後日本に入ってきたのは2000年ごろ、日本最大の乳がん患者支援団体が東京タワーをピンク色にライトアップしたことがきっかけといわれています。現在の日本では、女性向けの下着メーカーや化粧品メーカー、生命保険の企業や製薬会社などが協賛し、その運動の規模は年々広がっています。

ほかにもいろいろなアウェアネス運動があります。
●オレンジリボン
児童虐待防止など。
●ブルーリボン
受動喫煙防止など。
●シルバーリボン
脳に起因する病気やメンタルヘルスへの理解など。
●グリーンリボン
臓器移植の普及、臍帯血の有用性と臍帯血を用いた再生医療の促進を啓蒙など。
●パープルリボン
女性への暴力根絶・膵臓がんの啓発と撲滅のほか、潰瘍性大腸炎、クローン病、
甲状腺がん、全身性エリトマトーデス、大腸がん、注意欠陥・多動性障害、てんかん、肺高血圧、ハンチントン病、DV、動物虐待、同性愛者差別・・・など多数。

参考
京都タワー公式ホームページ:https://www.kyoto-tower.jp/
河内長野市人権協会ホームページhttp://www.kawachinagano-jinken.join-us.jp/
看護roo! ホームページ:https://www.kango-roo.com/
Ribbon Shopホームページ:https://ribbon-shop.net/