2023.03.01 健康生活よもやま話

睡眠の質に満足していますか?

[執筆者]

佐野薬局中通一丁目店 薬局長 山口 茉莉

私たち日本人の睡眠不足は今、大きな社会問題となっています。
令和元年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」では、日本人の約4割が睡眠時間6時間未満で、睡眠の質に満足している人は3割程度となっています。約3人に1人が日中に眠気を感じ、約5人に1人が睡眠全体の質に満足できなかったと回答しています。
睡眠不足が続くと脳が十分にはたらくことができず、集中力や判断力、記憶力の低下、ストレスの増大、免疫力の低下など、眠気に悩まされるだけではなく、心身に悪影響を及ぼします。

健康のためには十分な睡眠時間を確保するだけでは無く、質の高い睡眠をとることも重要です。規則正しい生活を心がけ、決まった時間に布団に入り体内時計を整えることで寝付きが良くなります。ポイントを紹介するので、是非試してみてください。

○日光を浴びると体内時計がリセットされます
朝日を浴びることで朝すっきり目覚めたり、夜ぐっすり眠れたりと1日24時間という周期にからだが適応します。
○お風呂に浸かり、からだを温めることも快眠のポイントです
眠りにつきたい時間の2~3時間程度前に少しぬるめのお湯に浸かり身体を温めることでお風呂上がりに体温が下がるタイミングで眠気が起こりよく眠ることができると言われています。42度の熱めのお湯ならば5分程度、38度のぬるめのお湯なら30分程度の入浴がいいと言われています。

○寝る前のカフェインを控えることも重要です
カフェインはコーヒーの他に、紅茶やお茶、コーラ飲料やココア、チョコレートなどにも含まれています。夜の睡眠に影響を与えないためには、カフェインを含むものはできるだけ夕方以降には控えるようにすること、カフェインの量が少なくなるように加工したデカフェの製品や麦茶や黒豆茶、ルイボスティー等のカフェインを含まない飲み物に代えることをお勧めします。
○寝る直前の食事を避けることも快適な眠りには重要です
食べ物を消化するには数時間かかるので、消化活動が睡眠を妨げるのでできるだけ控えましょう。眠る直前に食事を摂ると眠っている間も消化器系が活発に働き続ける状態になるため、胃腸にも負担がかかります。

睡眠不足の解消のためには十分な睡眠時間を確保するだけではなく、睡眠の質を高めることも大事なことです。朝は日光を浴びるなど良質な睡眠とり、すっきりとした一日を過ごすためにも、睡眠のために生活を見直してみるのはいかがでしょうか?

令和元年国民健康・栄養調査報告
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/
厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html
ハウスダイレクト
https://www.house-direct.jp/column/good-awakening01/
画像:いらすとや
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