2024.11.25 健康生活よもやま話

「食事で秋の体調不良を解消しよう」

[執筆者]

佐野薬局広面店 管理栄養士 三平彩

朝晩はすっかり冷え込み、日中も肌寒い日が続くようになりました。前回のよもやま話は、秋の体調不良についてでした。今回は、前回に引き続き秋の体調不良を解消するための食事のポイントについて詳しくご紹介します。

①主食、主菜、副菜がそろった食事を意識しましょう
忙しいと簡単に済ませられる菓子パンやうどんなどの主食のみの食事になることはありませんか?このような状況が続くと、筋肉や体のあらゆる組織をつくるもととなる「たんぱく質」や体の調子を整える「ビタミン」が不足し、疲労感や体調不良が改善されにくくなることがあります。食事が主食に偏っている方は、次の方法の中で自分に合ったものをとりいれてみるのはいかがでしょうか。
・ゆで卵やゆでた鶏肉(電子レンジで加熱したものでも◎)などをあらかじめ作り置きし、麺類やサラダのトッピングとしてたんぱく質をプラスする
・一品おかずの商品やレンジアップ商品を活用する 
→調味液が入っている袋の中に生の肉や魚介、野菜を入れて電子レンジにかけるだけで一品になる商品
・洗ってそのまま食べられる野菜をサラダや野菜スティックにしてとりいれる
(トマト きゅうり にんじん 大根 キャベツ レタス など)
・鍋やスープに肉や魚介、野菜をたっぷり入れ、具沢山な汁物にする

主食・主菜・副菜がそろった食事を毎食とることが理想ですが、難しいときにはいつもの食事にたんぱく質源の食品や野菜・果物をプラスし、炭水化物+たんぱく質+ビタミン・ミネラルがそろった食事を心がけましょう。

②ビタミンB群を豊富に含む食材をとりいれましょう
ビタミンB群は疲労や倦怠感などあらゆるストレスを和らげることに効果的です。ビタミンB群は全部で8種類ありますが、その中でもビタミンB1は糖質、ビタミンB2は脂質、ビタミンB6はたんぱく質の代謝をサポートし、いずれもエネルギーを作り出すのに欠かせない栄養素です。

〈ビタミンB1〉
腰痛や肩こり、目の疲れ、手足のしびれなどの症状の改善が期待でき、疲労回復効果のある栄養成分であるアリシン(にんにく、にら、ねぎ、たまねぎ、しょうが)を含む食品と一緒に食べるとビタミンB1の吸収率がアップします。
食材例)豚肉 うなぎ 大豆 玄米 ほうれん草 など

〈ビタミンB2〉
ストレスを強く感じたときの目の疲れ、肌荒れ、口内炎などの症状が気になるときにとりたいビタミンです。             食材例)レバー 納豆 卵 など

〈ビタミンB6〉
ビタミンB6はたんぱく質の分解を助けるため、たんぱく質の摂取量が多い人ほど必要量も多くなります。倦怠感があるときやイライラしやすいときなど心を落ち着かせたいときにとりたいビタミンです。
食材例)マグロ カツオ 赤身肉 バナナ など

≪おすすめレシピ≫
豚肉のしょうが焼き
〇材料(2人分)
豚ロース薄切り肉      150g
たまねぎ          80g
油             大さじ1
すりおろししょうが    小さじ2
醤油           大さじ2/3
酒            大さじ2/3
砂糖           小さじ2/3
キャベツ          100g
卵             1個

〇作り方
①キャベツは千切りにする。卵は熱湯で10分ゆで水で冷やし、殻を剥いてくし切りにする。
②豚肉は両面に薄く小麦粉を振る。たまねぎは1㎝幅のくし切りにする。
③フライパンに油を入れて火にかけ、豚肉を両面焼き、火が通ったら取り出す。
④フライパンにたまねぎを入れて炒め、しんなりしてきたら豚肉を戻し入れ、弱火にして混ぜ合わせたを加えて絡める。
⑤皿にキャベツとゆで卵、しょうが焼きを盛り付けたら完成。

参考文献
アリナミン製薬 https://alinamin-kenko.jp/navi/navi_kizi_vitamin_b1.html
管理栄養士監修のレシピ検索・献立作成:おいしい健康 https://oishi-kenko.com/